Complex landscapes of somatic rearrangement in human breast cancer genomes
タイトルなど
- Complex landscapes of somatic rearrangement in human breast cancer genomes
- Philip J. Stephens et al., Nature (2009)
僕とこの論文の関係
- 読込度:比較的あっさり(5 段階中 2 番目に低い)
- 専門性:初学者(5 段階中 3 番目に低い)
研究の背景
- 肺がん組織の細胞には,体細胞性のゲノム再編成が起こっていることが知られている。
- しかしながら,ゲノム再編成を引き起こしている分子メカニズムや,ゲノム再編成ががん進展に与える影響については,あまり解明されていない。
研究の概要
- 24 種類の肺がん細胞におけるゲノム再編成を,paired-end sequencing strategy によって同定した。
- それぞれの肺がんの種類ごとに,ゲノム再編成に関連する summary statistics を集計した。以下の集計結果を基にして,ゲノム再編成を引き起こしている分子メカニズムについて議論している。
- ゲノム再編成の種類:deletion,tandem duplication,inverted orientation,interchromosomal,amplified
- breakpoint 領域の overlapping microhomology の長さ
- in-frame fusion gene など,遺伝子コード領域におけるゲノム再編成に着目し,がん原因遺伝子候補を挙げた。
結果
- 肺がんにおいては,染色体間再編成は少なく,染色体内再編成の方が多い。
- 染色体内再編成の中でも,tandem duplication を引き起こす再編成が特に多い。
- どのような再編成が多いかは,肺がんの種類ごとに異なる。
- and so on...
感想
- 再編成の分子メカニズムについても,がん原因遺伝子候補についても,示唆で終止してしまっているのが残念。
- 大規模にデータを生成して,それを集計して,多少の考察を加えているだけのように思えてしまうのだが・・・。